「持病がある自分を受け入れてくれる人はいるのだろうか」「結婚して相手に負担をかけたくない」。そんな不安から、結婚を諦めてしまいそうになることはありませんか。しかし、病気や障害を抱えながら自分らしく幸せな結婚生活を送っている方はたくさんいます。
むしろ、病気や障害があり将来に不安を抱えている方こそ、支え合えるパートナーという選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。本記事では、当事者が直面する具体的な悩みや、一歩踏み出すためのパートナー探しの考え方について解説します。私自身も、メンタル疾患を抱える当事者の一人です。
病気があっても結婚できます!
「病気と結婚」の間に立ちはだかるみなさんが抱える不安の正体
結婚を考える際、当事者がまず直面するのは「いつ、どのように病気のことを伝えるか(カミングアウト)」という問題です。目や耳が不自由、車いすなど一見してわかる病気や障害ばかりではありません。特に、見た目では分かりにくい慢性疾患、内臓疾患やメンタルヘルスの不調を抱えている場合、相手の理解が得られるかという不安は一層強まります。
不安の正体をまず明らかにしてみましょう。なぜみなさんは不安なのでしょうか?
経済的な不安
病気による就労の制限や通院費など、家計への影響を懸念する声が多くあります。フルタイムでバリバリ働けない人と結婚してくれる人はいるのでしょうか?しかし、自分一人で生きていくのは大変で不安です。
日常生活が制約される不安
病気や障害によって、結婚しても食事制限や疲れやすく動けないなど、生活スタイルの不一致が相手の負担になることを恐れてしまいます。健常者なら夫婦(あるいは親子)で一緒にできることが、自分の場合できないかもしれない。そうなると相手に申し訳ない、そのような不安感もあります。
孤立してしまう不安
「周囲に同じ状況の人がいない」という環境が、さらに不安を増幅させることがあります。 これらの不安は、決してあなた一人の問題ではなく、多くの当事者が共通して抱える社会的・心理的な課題です。「一生そのままかもしれない」「誰とも結ばれない」病気を抱えながら一人で生きていくことの不安です。
このまま生きていくのは「自分だけでは困難な状況」「負担をかけてしまうのではないかという葛藤」この相反する2つの不安に苛まれてしまいます。
病気を理解してもらうための「伝え方」と「タイミング」

パートナー探しにおいて大切なのは、病気を「隠さなくてはならないマイナス要素」ではなく、あなたの「人生の一部」として捉える視点です。相手に自分の病気を理解してもらい、信頼関係を築くためのコミュニケーションには、いくつかのポイントがあります。
段階的に情報を伝える
出会ってすぐに全てを話す必要はありません。いきなり「私は○○病で」と伝えても相手は受け止めきれません。まずは「疲れやすい」「食事に少し制限がある」といった日常的なレベルから伝え、関係性が深まった段階で詳細を話すというステップが一般的です。
婚活の場合は「真剣交際」に入る前に病気については話し、「それでも良いなら付き合って」とするとリスクを減らせます。
具体的な「困りごと」を伝える
病名そのものよりも、「どんな時に、どんなサポートがあると助かるか」を具体的に伝えることで、相手も自分ができることをイメージしやすくなります。「足が悪くて遠出できない」「辛いものや牛乳がダメ」など、自分にできないことをそれとなく伝えることで、相手がみなさんの病気を受け入れる心の準備をしてもらうことにつながります
相手の不安にも耳を傾ける
パートナー側も「自分に支えられるだろうか」という戸惑いを持つことがあります。正直にお互いの不安をテーブルに出し合い、一緒に解決策を模索するプロセスそのものが、信頼や愛情を深め結婚生活の基礎となります。
結婚相談所やマッチングアプリを上手に活用すれば出会いにつながる

病気や障害をお持ちの方が結婚するのは簡単ではありません。学生時代から自然な出会いがあり、そこで交際して結婚できれば、病気などのハンディを乗り越える「愛」を得られるかもしれませんが、そうではなく社会人になり「婚活」で相手を探す場合は、どうしても病気や障害はマイナス要素になってしまいます。
そうした中で、みなさまだけで全てを解決しようとせず、結婚相談所やハンディを持つ人向けのマッチングアプリを頼ってください。かつては「婚活市場」からは相手にされない病気を持つ人でしたが、徐々に成果が上がってきており、かなり重い病気や障害をお持ちの方でもお相手が見つかるようになりました。
筆者は結婚相談所の仲人をしており、担当会員様の中には病気や障害をお持ちの方が半数以上います。目や耳が不自由な方、内臓に重い疾患を抱えた方、精神疾患の方(統合失調症、躁うつ病など)も結婚に至っており、みなさん幸せそうです。
こうした婚活サポートを上手に活用することで、結婚につながります。健康な方も多くが婚活(特にマッチングアプリ)で出会っています。何かに頼って相手を見つけるのは恥ずかしいことではまったくありません。ぜひ婚活について一歩踏み出していただくと、世界が開けます。
完璧を求めず「二人なりの形」を見つける
結婚生活に「模範解答」はありません。夫婦二人で理想の形を作り上げれば良いのです。「健康でなければならない」「普通でなければならない」という思い込みが、自分自身を苦しめてしまうことがあります。 しかし、完璧な健康体で一生を過ごす人は誰一人いません。健康なスポーツマンかと思って結婚しても、ほどなく事故や病気で障害を持ってしまうかもしれません。
結婚とは、お互いの欠点を認め合い、お互いに支え合って生きていくものです。病気があるからこそ、お互いの体調や感情の変化に敏感になれたり、日常の些細な幸せを大切にできたりするという側面もあります。大切なのは、世間一般の「結婚、夫婦のあり方」に合わせることではなく、二人にとって心地よい「独自のスタイル」を築いていくことです。
そうなれば病気や障害を持っている方が生涯を共に歩むパートナーを見つけ、孤独や不安から解放されて生きていけるでしょう。結婚によって人生がさらに豊かなものになるのです。私と妻も一般的な夫婦からすると、少し変わっているところがあるかもしれません。しかし、病気を理解してくれる人がいるのはとても大きな心の支えになります。
共に歩むパートナーと新しい景色を見るために
病気や障害を抱えながらのパートナー探しは、健常者以上に時に時間がかかり、心が折れそうになることもあるかもしれません。
しかし、あなたの状況を丸ごと受け入れ、共に歩みたいと願う人は必ず存在します。まずは、自分自身の心と体を労わることから始めてみてください。
あなたが自分を大切にする姿勢は、巡り合うパートナーにとっても、あなたを大切にするための大きなきっかけになります。そのため、障害者向け結婚相談所などのサポートも受けながら進めてみましょう。必ず運命の相手はいます!

